野生司香雪講演会と展覧会のご案内(2021年7月16日~)

 日本の昭和初期(1930年代)、インドはガンジス川中流の聖地ヴァラナシ近郊サールナート(鹿野苑)に建設された仏教寺院本堂の壁に、「釈尊一代記」の壁画が日本人画家・野生司香雪画伯によって描かれました。今から85年前に描かれた壁画は経年劣化し、「ひび割れや変色を修復してもらいたい。ただし、修復は限られた範囲内で、オリジナルの絵の価値を損ないたくない」というのが、インド大菩提会の条件でした。
 「これはインドにある優れた日本美術である」と平山郁夫画伯も高い評価をされており、「日本画の修復は日本人に修復してもらうことが必須である」との認識のもと、修復のために結成されたのが野生司香雪画伯顕彰会です。
 第1期工事を終えたものの、コロナ禍のために第2期、第3期工事は延期になったままです。状況が好転したら直ぐにでも工事を始められるように、募金活動をはじめ広報的な活動は継続しています。その一環として、野生司香雪画伯顕彰会、インド大使館、ディスカバーインディアクラブの共催でインド大使館VCCにおいて「野生司香雪講演会と展覧会」が7月16日〜開催されます。
『聖地サールナートの仏伝壁画と野生司香雪』講演会&展覧会 @インド大使館 のお知らせ
☸️講演会 日時:2021年7月16日(金)13:30~15:30 @インド大使館VCC講堂
    【無料・先着75名・要予約】〆切7月15日(木) 申込先 vcc.tokyo@mea.gov.in
参加希望者の氏名・国籍・連絡先を記載し、上記申込先へメール
☸️展覧会 日程:2021年7月16日(金)19日(月)20日(火)22日(木)23日(金)の5日間
    時間:10:00~17:00  @インド大使館VCCギャラリー
    【無料・予約不要・写真付き身分証明書持参】
☸️2019年はインド大使館フォーラム、2020年は香川県立ミュージアム展覧会と、私としても主体的に関わって来た、インド・ベナレス近郊サールナートにある、日本人画家による仏伝壁画とその保全事業を知って頂くためのイベント。コロナ感染に配慮、人数制限しつつ久々のリアル開催となりました。
☸️仏陀初転法輪の聖地サールナートの遺跡群の中にある、セイロンのダルマパーラが建立した寺院の内壁に5年の歳月をかけ1936年に仏伝壁画を完成させたのが、香川県出身の画家・野生司香雪(のーすこうせつ)。帰国後、長野県に移住した香雪は、縁あって善光寺にも壁画を奉納。講演会では、香雪が仏伝壁画を描くことになった奇縁、2019年から始まった現地壁画保全作業等をお伝えします。展覧会では、香雪の作品の他、サールナートの仏伝壁画を1/4サイズのパネルで再現。また、タゴール・天心から始まった日印文化交流を短編動画でご覧頂けます。💗
☸️7月16日講演会登壇者
開会挨拶 駐日インド大使 サンジェイ・クマール・ヴァルマ閣下
講演 1 元・香川県文化会館学芸員 溝渕茂樹氏「香雪と仏伝壁画保全への奇縁」
講演 2 (有)彩色設計社長 小野村勇人氏「第1期保存修復を終えて」
講演 3 インド大使館ヴィヴェーカナンダ文化センター所長 シッダールト・シン教授
     「インド仏教史と日本に伝わった神々」
講演 4 善光寺白蓮坊住職 若麻績敏隆住職「仏教者から見た初転法輪寺の仏伝壁画」 
親族挨拶 (株)野生司環境設計 代表取締役 野生司義光氏
謝  辞 野生司香雪画伯顕彰会 会長 生田要助氏
☸️主催:野生司香雪画伯顕彰会・インド大使館・ディスカバーインディアクラブ(DIC)
後援:(公財)日印協会  
協力:(公財)仏教伝道協会・(有)彩色設計・(株)トラベルサライ
(一社)Indian Tour Operators Committee


中外日報(2021年7月28日)に掲載されました。