野生司香雪画伯顕彰会からのお願い (1/2)

『サールナート(インド)野生司のーすこうせつの仏伝壁画保全』プロジェクト   

募金趣意書

 インドの聖地サールナート(鹿野園)の仏教寺院に、日本とインドの民間文化交流として日本画家の野生司香雪画伯が83年前に描いた高さ4㍍余、全長43㍍余の仏伝の大壁画があります。

 仏陀の生涯をインドの風土や美術を踏まえ鮮やかな色彩でわかり易く描いた壁画は、国内外から訪れる観光客や仏教徒らに感動を与え続け、今ではアジャンタ壁画とともにサールナートの仏伝壁画として広く知られ世界の文化遺産です。

寺院の名は初転法輪寺(ムラガンダークティ・ビハーラ)といい、インドでの仏教再興を志したダルマ パーラが昭和6年に建立、堂内に釈尊一代記を描こうと日本に依頼し、賛同した国や民間団体、学者らが協議、青年時代にアジャンタ壁画模写の経験がある47歳の香雪を助手と共に派遣、インドを愛する画伯は日本芸術の母の国への恩返しと精進し苦節5年をかけて完成させました。

しかしその壁画も時と共に剥落が進み、初転法輪寺では壁画を大切な芸術作品としても後世に伝えるために長年作者の精神を継ぐ日本の手で保全をと訪れる日本人に呼びかけてきました。

その呼びかけに応え、まずは壁画や画伯の縁に繋がる者が相計り、画伯の故郷から声を上げさせていただくこととし3年程かけて所有者のインド大菩提会(マハボディ ソサエティ)や日本の文化財保存技術者、関係者と協議を重ねご協力を頂く体制が整いました。そしてここからはいよいよ広く全国の皆様方に募金を呼びかけさせていただきプロジェクトの実現を目指そうと思います。

このプロジェクトは仏教精神での世界平和を願った香雪、また近代初めに世界を見据え香雪を送り出した先賢各位の志の継承、また遠くインドの地で今も世界の人々の精神に働きかけ続ける我が国の美術、仏教や近代各史上に特筆されるべき在外の日本芸術、在外の文化財の保存運動であるばかりでなく、海外をも巻き込むプロジェクトであり、皆様方のご賛同、支援なくしては決して成し遂げることはできません。

厳しい経済事情の時代ではございますが、ぜひとも皆様のお力添えを頂き香雪の日本画の壁画を介した日印文化交流、世界との文化交流のためのプロジェクトを成し遂げたいと存じます。

なにとぞ趣旨をご理解いただき格別のご支援を賜りますようようお願い申し上げます。

組織図

 

【呼びかけ人】

  生田 要助   野生司香雪画伯顕彰会 会長

 南澤 道人   野生司香雪画伯顕彰会 顧問、 (宗法) 大本山永平寺 副貫首

   前田 專學  (公財)中村元東方研究所 理事長

   田中 教照  (学法) 武蔵野大学 学院長

      溝渕 茂樹  元香川県文化会館 学芸員、元徳島文理大学 非常勤講師、

     野生司 義光 ()野生司環境設計 代表取締役

   ベン・P・シーワリー師  インド大菩提会 General secretary(総書記)

 【野生司香雪画伯顕彰会会員】 参考資料: 野生司香雪画伯顕彰会会員

      生田 要助  会長

    南澤 道人  顧問、 (宗法) 大本山永平寺 副貫首

    赤松 よし子  檀紙小学校 元校長

    綾田 福雄  香川県議会 議員

    小野村 勇人  ㈲彩色設計 代表取締

    河合 力   寛方タゴール会 事務局長

    砂川 啓一  砂川製作所 社長 

    中村 義博  (株)トラベルサライ 代表取締役

    野生司 義光 ()野生司環境設計 代表取締役

    野生司 祐宏 実相寺 住職(浄土真宗)

    野田 大燈  かっぱ道場塾長

    平峯 千春  香川大学医学部 元教授

    藤原 浄峰  法恩寺 住職(浄土真宗)

    正山 諦寛  金乗寺 住職(浄土真宗)

    三矢 昌洋  香川県観光協会会長

    宮川 洋一  元中野市教育長、野生司香雪研究家

    森川 輝男  高松市議会 議員、写真家

    宮原 豊   事務局(広報担当)、元日印協会事務局長、元ジェトロ・ニューデリー所長

    溝渕 茂樹  事務局長、元香川県文化会館 学芸員、元徳島文理大学 非常勤講師、 

  【協   賛】(公財)仏教伝道協会 

  【後   援】香川県、(公財)日印協会、(公財)中村元東方研究所、(学法)淑徳学園、(学法)武蔵野大学 

  【特別協力】 (公財)文化財保護・芸術研究助成財団

  【協  力】 ㈱トラベル サライ、 ㈲彩色設計、DIC (Discover India Club)

保全事業計画 

 

1.必要見込額   5,000万円

 

. 募金目標額    4,500万円(仏教伝道協会助成金500万円を除いた額)

 

3.事業実施団体  野生司香雪画伯顕彰会  会長 生田要助  顧問 南澤道人

・事務所  〒761-8077 香川県高松市出作町162-36   ℡087-889-0330fax087-888-0836

      募金事務局 761-0611香川県木田郡三木町田中4357  携帯090-3186-2069、℡fax087-898-1890

 

4.募金振込窓口 (公財)文化財保護・芸術研究助成財団

         〒110-0007 東京都台東区上野公園12-50  ℡03-5685-2311

 

    ・郵便振替【00160-5-12319】     =備考欄に必ず「香雪インド壁画募金」と記入のこと

・三菱UFG銀行【上野中央支店 普 0796384=必ず事前に財団又は募金事務局に連絡のこと

※口座名 いずれも   (ザイ)ブンカザイホゴ・ゲイジュツケンキユウジョセイザイダン

 (公財)文化財保護・芸術研究助成財団

 

5.保全対象

①壁画名   『釈尊一代記』昭和11(1936)年完成(日本画・全長約44㍍、高さ約4.3)

②制作者    野生司のーすこうせつ(本名述太、明治181885)~昭和48 (1973)、香川県生、香川県工芸

学校卒、東京美術学校卒、大正7 (1918)年アジャンタ壁画模写に参加、日本美術院院友)

③所在地   ウッタル・プラデシュ州ベナレス市サールナート (鹿野園・釈尊初説法の地)                               

寺院名    初転法輪寺 (香雪命名、ムラガンダークティ・ビハーラ 昭和6 (1931)~ )

④管理団体  インド大菩提会 (マハボディ ソサエティ オブ インディア、明治24 (1891))

           ※創設者 ダルマ・パーラ(スリランカ人・元治元(1864)年~昭和8 (1933)

.保全事業内容  (壁画の剝落留め作業と、古写真のデシタル化及び現状記録保存事業)

 ①剥落留め  剥落留め作業に特定(寺院側の要請)

           ・作業担当  ㈲彩色設計 (代表 小野村 勇人)

         ・作業日程(予定)   (合計74日間、2カ年計画で3次に分けて実施)

【前期】  2019(令和元) 1125日~1220  (26日間)  東壁

【後期】 12020(令和2) 1125日~1220  (26日間)   西壁

         2次2021(令和2)  125日~ 215  (22日間)  南壁

      ②壁画古写真復元        ( 壁画完成50年頃のアナログカラー写真のデシタル資料化)

    ③壁画デジタル記録保存 (スキャナーによる壁画データの現状記録)

    ④事業の優先順      (①→②→③の順に実施)

    ※ ①、②の事業は完全実施。③については募金未達成時にはデシタル写真撮影で対応

 

7.保全作業監修   木島 隆康 (元東京藝術大学大学院 教授 ・保存修復油画研究室)